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6月10日は「時の記念日」というのをご存じだろうか。1920年に東京天文台と生活改善同盟会が「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」と制定した。なぜ6月10日なのかというと、「日本書記」の天智天皇10年4月25日(グレゴリオ暦換算671年6月10日)の項に、「漏刻を新しき台に置く。始めて候時を打つ。鐘鼓を動す。」と「漏刻」=水時計が登場したからだとか。

初めて水時計で時間を計ったという天智天皇の時代、時間管理が叫ばれ始めた1920年代は、人々があまり時間を意識せずゆったりアバウトに生活していたに違いない。それに比べて現代は、インターネットの普及、またネットにアクセスできる端末の種類の増加、様々なSNSの普及により、人々が1日のうちインターネット上で何らかの活動をするのに時間を費やすようになった。それによって、時の記念日の目標だった生活の改善・合理化がかなった部分もあれば、時間の無駄が増えた部分もあるだろう。それは日本も欧米も、いや全世界で共通の現象のようだ。

さて「インターネット上で1分間で行われている事」という興味深い数値が発表された。

•グーグルでの検索=200万回
•インスタグラムにアップロードされる画像の点数=2万7800点
•インスタグラムへの「いいね!」=51万回
•ツイッターでのツイート=27万8000回
•フェイスブックでの「いいね!」=187万5000回
•フェイスブックへの画像のアップロード=20万8300点
•アダルト動画の再生=少なく見積もって20万人以上
•wikipediaの記事の増加=6
•メールの送信=2億400万通
•スパムメール=1億3260万通(メール全体の65%)
•アマゾンの売り上げ=8万3000ドル(約840万円)
•youtubeの動画アップロード=100時間分
•youtubeの動画再生=278万回以上

英語の動画だが興味のある人はぜひ見てはどうだろう。


たった1分の間にインターネット上で恐ろしいほどに大量の情報が公開され、交換され、利用されている。これには良い面と悪い面の両方が含まれる。時の記念日に改めて「時間」の使い方について考えてみたいものだ。

(牧田 亜紀子)