パソコンの節電対策にはいくつかの方法があります。誰にでもできて、わかりやすく、効果の高い対策一つが、パソコン自体の買い換えです。

パソコンは処理速度が速くなったり、容量が多くなるなど、年々機能が強化されています。あまり目立っていませんが、消費電力面での機能強化もされています。
同じようなクラスの製品で比較すると、最大使用電力自体が下がっています。例えばLEDバックライトを採用した製品が増えるなど、各種デバイスの省電力化がこれに貢献しています。
さらに、パソコンを電源を入れただけで何もしないときの電力も下がっています。この電源を入れているだけで何もしていない状態というのは、待機状態などと呼ばれます。
待機状態には、電源を入れてソフトを何も動かしていない状態、何かのソフトを起動してまだ操作していない状態、メールを書いている途中に書く事を考えるため、キーボード入力が止まる一瞬も含まれます。


最近のパソコンは、最大電力に加え、この待機状態の消費電力削減が大きくなることで、全体の消費電力が大きく削減できています。
この消費電力削減に加え、高性能になったパソコンは処理速度が速くなったことで、使用時間が減り、その結果消費電力削減に繋がることもあります。
例えば、100枚の画像処理するのに、昔のパソコンでは5分かかっていたのが、最近のパソコンでは1分もかからないと言うことがあります。
この処理中の消費電力が同じだと仮定すると、最近のパソコンなら1つの作業にかかる消費電力は以前のパソコンと比べて20%で済むと言うことになります。削減できた時間で他のことをしてもいいですし、パソコンの電源を切って他のことをしてもいいでしょう。

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NECの調査によると、ノートパソコンの場合、2011年の最新モデルの待機時電力は18Wですが、5年前の2006年のモデルは38Wとなっています。デスクトップパソコンでも仕様によりますが、似たように消費電力が大幅に削減可能です。
機種や設定にもよりますが、60%程度の省エネ化が可能となっています。

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インテルの調査によると、電源管理を何もしていない5年前のデスクトップパソコンと、管理運用をしっかりした最新のノートパソコンでは、年間総消費電力量に約20倍の差がつくそうです。



低消費電力の設定で使用電力を削減するのも悪くありませんが、最新のパソコンに買い換えるだけで低消費電力に貢献し、作業も効率化できるのなら一石二鳥と言えます。

digi2(デジ通)
上倉賢