家電量販店に行くと、薄型テレビが安くなっていることに気が付く。ヤマダ電機では3万円台の32型テレビも多く販売されていた(5月15日現在)。これは昨年よりも3割以上安くなっているのだという(テレビ朝日調べ)。

なぜ32型テレビが安いのか?この疑問について流通ジャーナリストの金子哲雄氏が『モーニングバード』(テレビ朝日)内でコメントしていた。この安さの秘密はエコポイントの終了時期と社会的背景が関係しているという。「エコポイント終了前にメーカーが32型テレビを大量に作った」と金子氏。これは一般的な家庭で使いやすいタイプのテレビとして32型の需要を各メーカーが予想した結果だという。3月末に終了するエコポイントの制度を利用し多くの消費者が駆け込み購入をすると予想したのだ。

だが、東日本大震災の影響で日本全体が消費自粛のムードに包まれてしまった。「個人消費が自粛傾向にあった結果、大量に在庫になっている」(金子氏)というわけだ。

そのため、現在価格競争が進み、在庫の多い32型テレビの値段が下がっている。40型以上になると夏のボーナス時期に供給量が増え値段が下がる可能性はあるが、32型は「いま」なのだ。

テレビの購入を考えていた人は、この時期を逃さないほうがいいのかもしれない。