
ウシオライティング株式会社は、AC100Vを家庭用電源コンセントにプラグを差し込むだけで使用可能な、葉物野菜育成に適したLED照明「植物育成用LEDバー照明ユニット」の量産販売を開始している。
この商品4~6本を1ユニットとし、閉鎖型植物工場、つまり屋内で野菜を栽培する工場の棚1段を照らす想定の製品だが、従来と違い複雑な電源コントロールや、電源用の大きなスペースなどを必要としなくなった。また、簡単な工具で取り付けられるという。ユーザーのすそ野がかなり広がりそうだ。
■光合成の効率、省エネ、熱害の回避に大きな進歩
このLEDバー照明は、植物の光合成を促進させる赤色LED素子と、植物の形態形成に役立つ青色LED素子を基板に配置したもの。蛍光灯が出す光よりも、光合成に役立つ成分が多いのだ。
LED照明の省エネ効果はすでに広く知られるところだが、このLEDユニットの場合1本が37Wで、一般的な40W蛍光灯に対し3Wの節電になる。しかも、従来40Wの蛍光灯6本分の光量を必要としていた栽培棚に、LED照明ユニット4本で同じ光量を照射することができる。メーカーの実験では40%の節電になったという。
さらに蛍光灯は表面温度が50~60℃に達し、葉物野菜の葉焼けを起こしがちだった。ところがLEDバー照明では表面温度40℃。蛍光灯より10~20℃低いため、空調にかかる費用も抑えることができる。
食の安全への関心が過熱状態に達したかと思われる今日、コントロールされた環境での野菜作りをより身近なものにする商品だ。
■スペック
育成対象植物 葉物野菜
PPFD値 170μmol・m-2・s-1(150mmピッチで6本使用時、直下距離200mm)
外形寸法 1245(W)x40(D)x46(H)mm/1台
推奨照射距離 200mm
寿命 約2000時間
LED 660nm(赤色)、450mm(青色)
冷却方法 自然空冷
総消費電力 約37W
電源 AV100V(ACアダプタ付属)
希望販売価格:オープン
販売目標:年間10,000台(2011年)
発売開始日:2011年3月15日(火)
ウシオライティング株式会社プレスリリース
http://www.ushiolighting.co.jp/news/11/110314.html
(小松ミユキ)